解体工事の費用は安い価格に注意!格安・激安価格以外で選ぶ基準・ポイント
住宅の解体工事業者を選定する場合、安易に安い費用を提示する業者に飛びつきやすいものです。
住宅を建築する場合には、後々の生活を考えて、単に費用だけでなく手抜き工事がないかと言った、価格以外の各種の条件を考えて建築業者を選定するでしょう。
解体工事においては、住宅を壊して更地にすれば良いため、どうしても費用が格安・激安の業者を選定すれば良いと考えがちです。ですが、解体工事業者も建築時と同様に信頼できる業者を選定する事が重要なのです。格安や激安の宣伝文句に踊らされて選定すると、失敗する事も少なくないのです。
それでは、信頼できる優良な解体業者の条件として、費用以外にどの様なポイントがあるのか、以下で確認しておきたいと思います。
安い価格だけで選んだ場合のリスク・問題点
- 養生や近隣対応が十分でない場合、ご近所トラブルが発生する
- 不当放棄がおこなわれた場合、依頼者にも罰則がおよぶ可能性がある
- 依頼した内容と相違していることに後で気付いて、追加料金がかかることがある
- 万一の事故や損害が発生した場合、保険でまかなえず、賠償金支払いが必要になる
上記のような問題が発生しないように、『安い』という基準だけで、業者を選んではいけません。
格安・激安の価格以外で選ぶ5つのポイント
ポイント1 許可の取得
信頼できる解体業者の条件の第1として、解体工事に必要な許可を持っているかと言う点が挙げられます。
解体工事を行うためには、建設業許可(建築工事業、土木工事業、とび・土工工事業、解体工事業の内の一つ)を有しているか、または解体工事業登録をしている事が必要です。この許可を持っている事が最低限の条件です。
※許可の有無は、業者の請負金額によって異なります。
ポイント2 産業廃棄物の適切な処理
第2の条件としては、建物の取り壊しや廃棄物・廃材の処分を合法的に行っている業者である事が上げられます。
解体工事を行う事で生じる廃棄物を廃棄物処理法や建設リサイクル法等の法律を遵守して、適切に行う事が絶対条件と言えます。
廃棄物の発生元である依頼者に、マニフェストの発行やリサイクル法の届出を行ってくれるかを事前に確認する事が重要です。一つ目と二つ目の条件は、法律を遵守して適法に解体工事を行う為に必須条件と言えます。
ポイント3 責任を持った施工業者
第3としては、上記の許可を有する業者で見積もりを行った業者が、自社で解体工事の施行を行うかという点です。
自社で施工を行わず、請負事業者としての責任が希薄で、安い費用で下請けに工事を丸投げされる場合、費用が安いために下請けが不法投棄等のトラブルを起こすケースもあるからです。
また、打ち合わせや見積もり対応する担当者が、社会人としてきっちりとした対応が出来る人である事も信頼できる業者の条件と言えます。
ポイント4 明確な見積書
第4として、見積もりと支払いに関する事項にも注意が必要です。まず見積もりをして契約書を交わす際に、見積もり根拠として工事項目毎に費用明細が記載している業者が信頼できる業者と言え、激安費用を解体工事一式と記載しているようなケースは要注意です。
支払いは、ビル等の大型解体工事でなければ解体後の一括払いが一般的で、先払いを要求するようなケースも要注意です。
※業者によって、工事金額によっては、手付金・中間金・残金と分ける場合もあります。
ポイント5 賠償保険への加入
最後の第5の条件として、第三者賠償保険に加入しているか否かも重要です。
これは工事中に不測の事故が生じた際に十分な補償をする為に必要なものです。
以上の様な条件を満たす信頼できる優良業者なら、解体工事の際に近隣にも十分配慮した施工を行ってくれるでしょう。
しかし、格安・激安で選定した業者の中には、工事中に近隣とトラブルを発生させたり、最悪の場合には法律を遵守せずに不法投棄等を行い、依頼者であるあなたがトラブルに巻き込まれる恐れもあると言えます。
格安・激安といった金額だけに惑わされず、価格以外でも選ぶ基準を持って、ご検討ください。